第7回イスタンブール日本映画祭

 

日程 2011年3月3日(木)~6日(日)
場所

レヴェント文化センター(地図)

Levent Kültür Merkezi

(Onat Kutlar Sinema Salonu)

Çalıkuşu Sok. Levent İstanbul

 

入場無料
日本語音声/トルコ語字幕

 

ーーープログラムーーー

 

  ○3月3日(木)

 

19:00 開会式
19:20 風が強く吹いている

 

 

  ○3月4日(金)

 

13:20 幸福の黄色いハンカチ
15:30 父と暮せば
17:40 雪に願うこと
20:10 ALWAYS 続・三丁目の夕日

 

 

 ○3月5日(土)

 

10:40 天空の城ラピュタ
13:20

椿三十郎

15:30 秒速5センチメートル
17:20 みんなのいえ
20:00 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

 

 

  ○3月6日(日)

 

10:00 エヴァンゲリオン新劇場版:序
12:20 エヴァンゲリオン新劇場版:破
14:40 風が強く吹いている
17:30 それでもボクはやってない
20:30 ヴィヨンの妻

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.最近の日本映画作品より話題作を

 

 

  風が強く吹いている

 

寛政大学4年のハイジは、自分が寮長を務める竹青荘に高校時代天才ランナーと言われた新入生カケルを強引に入居させる。寮には二人の他にマンガオタクやアフリカからの留学生、司法試験合格済のエリート、25歳の留年生まで個性豊かな8人が住んでいた。ある日、ハイジは寮に住む10人で学生陸上競技の頂点・箱根駅伝に出場すると宣言する。カケルは素人には無理だと反発するが、メンバー各自がそれぞれの立場で努力を重ね、やがてそれが奇跡を紡いでいく。

 

監督: 大森寿美男
出演: 小出恵介、林遣都、中村優一、川村陽介、橋本淳、森廉、内野謙太、ダンテ・カーヴァー、斉藤慶太
斉藤祥太
製作: 2009年、カラー、133分
受賞: 第19回日本映画批評家大賞作品賞、新人監督賞
第31回ヨコハマ映画祭新人監督賞、審査員特別賞

 

 

 

 

© 2009 Feel the Wind Film Partners
© 2009 Feel the Wind Film Partners

 

 

 

 

 

  ALWAYS 続・三丁目の夕日

 

昭和時代を舞台にした人情ドラマ「ALWAYS 三丁目の夕日」の続編。昭和34年春。茶川は黙って去っていったヒロミを想いながら、預かった少年淳之介と暮らしていた。その茶川の下に、淳之介の実の父親である川渕が再び淳之介を引き取りたいとやって来る。人並みの生活をさせることを淳之介と暮らすための条件とされた茶川は、安定した生活のため、そしてヒロミに一人前の自分を見せるため、一度は諦めていた芥川賞を目指して執筆をはじめる。

 

監督: 山崎貴
出演: 吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、もたいまさこ、三浦友和、薬師丸ひろ子
製作: 2007年、カラー、146分
受賞: 第31回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、最優秀録音賞

 

 

 

 

©"ALWAYS2"FILM PARTNERS
©"ALWAYS2"FILM PARTNERS

 

 

 

 

 

 

  東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

 

 

母と子の深い愛情物語を綴り200万部を越えるベストセラーとなった、リリー・フランキーの自叙伝を松岡錠司監督が映画化。3歳の時にオトンの家を出たオカンは、女手ひとつでボクを育ててくれた。15歳になったボクはオカンの下を離れ県外の美術高校に進学し、その後ボクは東京の美術大学に進学する。なんとか卒業はするも、仕事もせず自堕落な日々を送り続けるボクの下に、オカンが癌に冒されているという連絡が入る・・・。

 

監督: 松岡錠司
出演: オダギリジョー、樹木希林、内田也哉子、小林薫、松たか子
製作: 2007年、カラー、142分
受賞:

第31回日本アカデミー賞最優秀作品賞他5部門で受賞

 


©"TOKYO TOWER o.b.t.o "FILM PARTNERS
©"TOKYO TOWER o.b.t.o"FILM PARTNERS

 

 

 

 

 

 

  それでもボクはやってない

 

就職活動中の徹平は会社面接に行く途中に乗った満員電車で女子学生に痴漢に間違えられて現行犯逮捕されてしまう。徹平は警察や検察庁での取り調べで容疑を否認、無実を主張するが認められず起訴されてしまい、二人の弁護士とともに裁判を戦うことを決意する。「Shall We ダンス?」の周防正行監督が日本で深刻な社会問題になっている痴漢冤罪から日本の刑事裁判制度の問題点を明らかにする社会派エンターテイメント作品。

 

監督: 周防正行
出演: 加瀬亮、役所広司、瀬戸朝香、もたいまさこ、山本耕史
製作: 2007年、カラー、143分
受賞: 第31回日本アカデミー賞優秀作品賞含む合計11部門受賞
第62回毎日映画コンクール日本映画大賞、監督賞
第32回報知映画賞最優秀邦画作品賞、最優秀主演男優賞
第50回ブリーリボン賞監督賞、主演男優賞

 


 

©2007 FUJI TELEVISION / ALTAMIRA PICTURES / TOHO
©2007 FUJI TELEVISION / ALTAMIRA PICTURES / TOHO

 

 

 

 

 

 

  ヴィヨンの妻

 

2009年に生誕100年を迎えた作家・太宰治の同名短編小説を映画化した文芸作品。戦後の混乱期、酒で多額の借金を作っては浮気を繰り返す小説家・大谷。妻の佐知は大谷の借金の肩代わりに飲み屋・椿屋で働くことなるが、生き生きと働く佐知の美しさと明るさが評判となって店は大繁盛し、やがて佐知に思いを寄せる工員・岡田やかつて佐知が思いを寄せていた弁護士・辻が現れ佐知の心は揺れ動く。そんな佐知の心を知ってか知らずか、大谷は親しくしていたバーの女と姿を消してしまう・・・。

 

監督: 根岸吉太郎
出演: 松たか子、浅野忠信、室井滋、伊武雅刀、広末涼子、妻夫木聡、堤真一
製作: 2009年、カラー、114分
受賞:

第33回モントリオール世界映画祭最優秀監督賞
第33回日本アカデミー賞優秀作品賞、最優秀主演女優賞含む合計11部門受賞

 


 

©2009 FUJI TELEVISION NETWORK / PAPADO / SHINCHOSHA PUBLISHING / NIHON EIGA
SATELLITE BROADCASTING CORPORATION
©2009 FUJI TELEVISION NETWORK / PAPADO / SHINCHOSHA PUBLISHING / NIHON EIGA SATELLITE BROADCASTING CORPORATION

 

 

 

 

 

 

2.知られざる名作邦画

 

 

  雪に願うこと

 

 

東京で事業に失敗した学は、北海道名物として知られ、数百キロの巨大なソリを轢いた馬が障害を越えゴールを目指す「ばんえい競馬」の厩舎を経営する威夫の下で馬の世話をすることになり、厩舎で働くうちに次第に新しい一歩を踏み出す足がかりをつかんでいく。人生の居場所を失った青年が再びスタートラインに立つ姿を描くとともに、失われつつある現代日本の家族像に希望を与える日本映画の傑作。第18回東京国際映画祭で史上初のグランプリを含む四冠を獲得。

 

 

監督: 根岸吉太郎
出演: 伊勢谷友介、佐藤浩市、小泉今日子、吹石一恵
製作: 2005年、カラー、112分
受賞: 第18回東京国際映画祭グランプリ、監督賞、最優秀男優賞、観客賞
第61回毎日映画コンクール男優主演賞

 

 

 

 

©Be-Wild Inc. / STYLEJAM INC.
©Be-Wild Inc. / STYLEJAM INC.

 

 

 

 

 

 

  幸福の黄色いハンカチ

 

 

新車を買ってあこがれの北海道をドライブする欽也は、一人旅の朱美をナンパして旅を続ける途中、偶然、中年男・勇作と知り合い3人は旅をともにすることになる。欽也が行き先を尋ねても「夕張」と答えるだけの勇作であったが、やがて勇作は殺人のため6年ぶりに刑務所から出所してきたばかりであることがわかり欽也と朱美は驚きのあまり言葉を失う。さらに勇作は出所した日に妻にある手紙を書いていたことを二人に打ち明けるのだが・・・。

 

監督: 山田洋次
出演: 高倉健、倍賞千恵子、武田鉄矢、桃井かおり
製作: 1977年、カラー、108分
受賞: 第1回日本アカデミー賞最優秀作品賞含め合計8部門
第32回毎日映画コンクール日本映画大賞含め合計6部門
第20回ブルーリボン賞作品賞含め合計4部門

 

 

 

 

©Shochiku Co.,Ltd.
©Shochiku Co.,Ltd.

 

 

 

 

 

 

 

父と暮せば

 

 

原爆投下から3年後の広島、原爆により父・竹造を失った美津江は、自分だけが生き残ったことへの負い目に苦しみながら幸せになることを拒絶しながら生きている。そんな彼女の前に幽霊となって現れた竹造は美津江の幸せのためにあの手この手を使って娘の心を開こうとするのだが・・・。井上ひさしの同名戯曲を映画化した戦争や原爆の悲惨さを訴える人間ドラマ。

 

監督: 黒木和雄
出演: 宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信
製作: 2004年、カラー、99分
受賞:

第59回毎日映画コンクール監督賞
第47回ブルーリボン賞主演女優賞
第29回報知映画賞助演男優賞

 

 


©EISEI GEKIJO, BANDAI VISUAL, NIHON SKY WAY,
TV TOKYO MEDIANET, AOI PROMOTION, PAL ENTERTAINMENTS PRODUCTION
©EISEI GEKIJO, BANDAI VISUAL, NIHON SKY WAY,
TV TOKYO MEDIANET, AOI PROMOTION, PAL ENTERTAINMENTS PRODUCTION

 

 

 

 

 

 

 

 

椿三十郎

 

 

巨匠黒澤明監督による時代劇アクション。ある夜、薄暗い社殿の中で9人の若侍が密議をこらしていた。城代家老・睦田に上役の汚職粛正の意見書を提出したが全く聞き入れられず、他方、大目付・菊井は話を聞き入れ、若侍たちはその談義のために菊井の指定した日時に社殿に集まっていたのだ。その時、突然社殿の奥からよれよれの着物姿の浪人が現れ、若侍たちの議論を聞いていた浪人は本当の黒幕は菊井に違いないと指摘し一堂は仰天。実際、社殿は若侍を消すために菊井が送った刺客で囲まれていた。9人を哀れに思った浪人はとっさの機転を利かして9人を床下に隠し全員の命を救い、以後若侍たちに力を貸すことになる。

 

 

監督: 黒澤明
出演: 三船敏郎、仲代達也、加山雄三、団令子、志村喬
製作: 1962年、モノクロ、96分

 

 

 

©1962 Toho Co., Ltd.
©1962 Toho Co., Ltd.

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなのいえ

 

 

30代半ばの脚本家である飯島直介は、新居を建てることを決意し、妻の民子の提案で設計を彼女の同窓のインテリアデザイナーである柳沢に、施工を民子の父で大工の棟梁である長一郎に依頼する。おしゃれで開放感あふれるアメリカ建築をデザインする柳沢と、とにかく頑丈な和風建築を立てようとする長一郎。二人は衝突を繰り返しながらも徐々にお互いを認め合うようになるが、やがて想像もしないハプニングが発生する・・・。「家を建てる」ことをテーマにしたホームコメディ。

 

 

監督: 三谷幸喜
出演: 唐沢寿明、田中邦衛、田中直樹、八木亜希子
製作: 2001年、カラー、115分
受賞: 第25回日本アカデミー賞優勝監督賞、優秀脚本賞、新人俳優賞

 

 

 

©Fuji Television Network, Inc. / Toho., Ltd.
©Fuji Television Network, Inc. / Toho., Ltd.

 

 

 

 

 

 

 

3.日本アニメーション映画の傑作

 

 

  天空の城ラピュタ

 

 

宮崎駿監督による原作となる作品のない初のオリジナル監督作品であり、またスタジオジブリ制作映画の第一作となる作品。政府特務機関により飛行船内に捕らわれていた少女シータは、航空海賊による飛行船襲撃の混乱の隙に逃げようとするが、飛行船から転落してしまう。雲間を落ちていく中、気を失った彼女のにかかっていたペンダントの青い石が突然光をはなち、光に包まれたシータはゆっくりと降下していった。鉱山町で働く少年パズーは空から降りてきたシータを偶然助け、自宅にかくまうことにだが・・・。

 

 

監督: 宮崎駿
出演: 田中真弓、横沢啓子、初井言榮、寺田農
製作: 1986年、カラー、123分
受賞: 第4回日本アニメフェスティバル 日本アニメ大賞
文化庁メディア芸術祭「日本のメディア芸術100選」選出

 


 

©1986 Nibaraki - G

©1986 Nibaraki - G

 

 

 

 

 

 

 

 

秒速5センチメートル

 

 

小学校の卒業とともに離ればなれになってしまった遠野貴樹と篠原明里。二人の間には二人だけの特別の想いが存在していたが、その想いをよそに時だけが無情にも過ぎていった。ある日、貴樹は明里に再び会うことを決意し大雪の降るなか明里の住む栃木へ向かうのだが・・・。1990年代から現代までの貴樹を軸に、叙情的なビジュアルで綴られる三本の連作短編アニメーション作品。

 

 

監督: 新海誠
声優: 水橋研二、近藤好美、花村怜美、尾上綾華
製作: 2007年、カラー、63分
受賞: アジア太平洋映画賞最優秀アニメーション映画賞

 


©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films

©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films

                                                                                                                       

 

 

  エヴァンゲリオン新劇場版:序

 

 

1995年にテレビで放映され一代ブームを作り上げたアニメ作品に新たな設定や演出を加え、最先端のデジタル技術によって映像を再構築した新劇場版4部作の序章的位置づけにあたる作品。世界を壊滅状態に追い込んだセカンド・インパクトから15年、14歳の碇シンジは特務機関NERVの最高司令官で父親でもある碇ゲンドウからエヴァンゲリオンのパイロットになることを命じられ、謎の敵「使徒」から人類を守るための戦いに巻き込まれていく。

 

 

総監督: 庵野秀明
監督: 摩砂雪、鶴巻和哉
声優: 緒方恵美、林原めぐみ、三石琴乃、山口由里子、立木文彦、清川元夢
製作: 2007年、カラー、98分
受賞: 第31回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞
第7回東京アニメアワード アニメーション オブ ザ イヤー

 

 

©khara

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  エヴァンゲリオン新劇場版:破

 

 

新劇場版4部作の第二部にあたる作品。本作品は前作「序」の「過去作品から再現する」という手法をとらず、新キャラクターの登場やシナリオの大幅な改訂及び完全に刷新されたビジュアルとともにテレビ版とは異なる圧巻のエンターテイメント作品となった。エヴァンゲリオンのパイロットとして綾波レイとともに謎の敵「使徒」と戦い続けるシンジの前に新たなパイロットであるアスカ、マリが姿を現す。さらに続々と登場する新型エヴァンゲリオンとともに「使徒」との戦いはますます激しさを増していく。

 

 

総監督: 庵野秀明
監督: 摩砂雪、鶴巻和哉
声優:

緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、山寺宏一、石田彰、立木文彦

清川元夢

製作: 2009年、カラー、108分
受賞: 第33回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞、
第9回東京アニメアワード 音楽賞

 


©khara
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